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    カテゴリ: アニメ


    テレビアニメ推しが武道館いってくれたら死ぬ」第9話の先行カットあらすじが到着しました。

    第9話「オタクじゃなく一人の人間として」より

    <第9話「オタクじゃなく一人の人間として」あらすじ>時は大晦日。年内最後のライブを終えて、ファンへの感謝を伝える『ChamJam』。年内最後の接触でも相変わらず舞菜とすれ違い、後悔だらけのえりぴよ。そして新しい年を迎えたえりぴよは、基を誘って初詣に向かう。一方、『ChamJamメンバーもそれぞれ初詣に向かっていて…。

    第9話「オタクじゃなく一人の人間として」は、3月5日(木)25時28分からTBS3月7日(土)26時からBS-TBSで放送。3月6日(金)6時からFODで独占配信されます。

    原作は、シリーズ累計発行部数35万部を突破する、平尾アウリさんによる漫画。岡山県で活動する地下アイドルグループ・ChamJamと、その熱狂的なファンたちの物語が描かれます。(WebNewtype

    第9話「オタクじゃなく一人の人間として」より


    (出典 news.nicovideo.jp)


    <このニュースへのネットの反応>




     現在放送中のTVアニメ推しが武道館いってくれたら死ぬ』は、岡山県で活動する地下アイドル「ChamJam」の人気ランキング最下位であるメンバー・市井舞菜を熱狂的に応援するえりぴよのドルオタ活動を描いている。アニメディア3月号では、本作の監督を務める山本裕介にえりぴよと舞菜の魅力について聞いたインタビューが掲載。超!アニメディアでは、本誌に掲載できなかった分を含めた特別版を紹介する。


    ——本作の魅力はどんなところでしょう?

     僕が一番おもしろいと思っているのは、えりぴよをはじめとするオタクたちの、ひたむきさや純粋さです。そして、彼らが応援するアイドルたちもまた決して不純な気持ちでアイドルをやっていない。そんなキャラクターたちの一生懸命な姿を観て心を動かされてほしいです。作品の入り口は、えりぴよたちのバカバカしい行動が生み出すギャグなのですが、観ているうちにただのお笑いではなく、彼らのいじらしさに胸が熱くなる。そんなギャグとエモさ(情動的・感動的であること)の両方を楽しめるアニメになれば成功だと思っています。

    ——制作するうえでこだわっていることは?

     今回まず求められているのは、えりぴよも含めた「女の子のかわいらしさ」ですので、彼女らの顔を魅力的に描くことを主眼に置いています。だから僕の他の作品に比べるとバストショットが多くなっている筈です。

     もうひとつの演出テーマギャグとエモをバランスよく共存させること。例えば劇伴の貼り方もコミカルな曲、泣かせのを使い分けて「ひとつの話のなかで笑ったり泣いたりの感情の振り幅を大きくする」という点にこだわっています。

     制作現場でも「エモい画面」イコール「心を動かすキラキラした要素を加味した画面」と解釈して「この絵はもっとエモく!」など「エモ」がスローガンになっていますね。美術の益田(健太)さんや撮影の浅村(徹)さんそれぞれが「エモフィルター」なる処理を開発したりして、打ち合わせで「エモ」というワードが飛び交っています(笑)

     その最たるものが1話のえりぴよと舞菜が出会う桜の遊歩道のシーンで、原画さんや美術さん、撮影さんに細かくお願いをして、エモみを醸し出してもらいました。また3話のえりぴよと舞菜が電車で出くわすシーンも、演出の北村(将)君はじめとするスタッフが「エモくしなきゃ」とプレッシャーを感じつつ取り組んでくれました。あの電車を実は僕は密かに「エモ電」と呼んでいたんですが(笑)。そんな風にいくつものエモを重ね合わせて「推し武道」の映像は出来上がっているんです。毎話数、どこかしらにエモい見せ場を用意していますよ。




    ——山本監督が考える、えりぴよの魅力について教えてください。

     見た目はかなりの美人ですよね。でも不思議なことに、劇中では誰も彼女を美人だと思っている気配がありません。というより、くまさも基(えりぴよのオタク仲間)もえりぴよを全く女性として見ていない。玲奈をのぞけばChamJamの古株ファンの中では紅一点なのに、他のオタクの誰も眼中になく、気にかけているのは舞菜だけです。物語上の都合といえばそれまでなんですが、おもしろい設定だなあと思っています。

     アイドル事情に詳しくない僕は、そもそも女性のえりぴよが同性のアイドルに入れ込むこと自体が不思議でしたが、アイドル好きな多勢の女性スタッフから「女性も同性アイドルを本気で好きになって応援する」との証言を得てやっと納得できました。あまつさえ、えりぴよは推しメンの舞菜に対しては、女性らしからぬ若干不純な願望も抱いている(笑)。そこで、僕も彼女を単なる女性とは考えず、内面は男子中学生くらいのメンタルを想定して演出することにしました。とはいいつつ、そんな彼女にも汗の臭いや化粧崩れを気にする女性的な部分は残っています。そうした男っぽさも女っぽさもあわせ持つ、ユニセックスなところがえりぴよの魅力ではないかと思っています。

     そんな風に中身が男子で瞬発力にも富んでいるので、えりぴよの演出にはそれほど悩みませんでした。むしろ動かしやすいキャラクターだといっていいと思います。演ずる役者のファイルーズあいさんも、こちらが何かいう前にいろんなことを考えて演じてくださるので、とても得難いキャラクターが出来上がったと思います。

    ——えりぴよの癒しポイントはどんなところでしょう?

     えりぴよは、推しメンを応援するためならばバカバカしいくらいにがむしゃらです。バカもそこまで徹底していると「むしろ清々しい」と思えてくるのではないでしょうか。見ていると元気が出てくる。ある意味では癒やしを与えてくれるキャラクターではないかと思います。


    ——えりぴよは、ほかのキャラクターにはどんな癒やしを与えているのでしょう?

     舞菜に対しても信頼感や心の温もりなど、文字通りの「癒やし」を与えているでしょうね。短い時間しか会えない握手会は、舞菜も楽しみにしているでしょうし、むしろアイドルであるがゆえに自分からは会いに行けない舞菜のほうが、えりぴよと会っているひと時に、より癒されているかもしれません。

     対してくまさや基は、えりぴよとChamJamを応援する同志ではあるけれど、それ以外のところでは互いにまるで興味がなさそうです。彼らは、推しメンやそれを応援することにはそれぞれ「誰にも負けない」という自負がある。だから、利害が一致すれば団結する間柄ではあっても、癒やし癒やされる関係とは違うでしょうね。


    ——えりぴよが推している舞菜の魅力は?

     舞菜はChamJamの他のメンバーに比べると、これといった特徴がありません。アニメの設定上も「パッとしないアイドル」です。でも、不思議とヒロインっぽく見える「何か」を持っている。彼女がアイドルをやっている理由はアニメの中では描いていないのですが、もし舞菜が輝いて見えるとすれば、えりぴよが放つ強烈な光を受けてのことではないでしょうか。地味でマイナーな存在で満足していた舞菜が、「えりぴよのためにも、もっとちゃんとしたアイドルにならなくてはいけない」と決意する流れが、シリーズ後半のテーマのひとつになっています。

    ——えりぴよが舞菜を輝かせるとは、舞菜を奮い立たせるという意味なのですね。

     アイドルが成長するためには、ドルオタの存在が欠かせませんよね。オタクは、CDやチケットを購入して経済的にアイドルを支援するだけでなく、「応援に応えるために頑張らなくちゃ」とアイドルを奮起させる精神的な支えにもなっているんじゃないかと思うんです。その結果、アイドルが輝けば、オタクもさらに一生懸命応援する。この作品では、そうしたアイドルオタクの理想的な共存関係を描いています。そういう意味では、アイドルオタクも、それぞれの役割をまっとうすることで、互いに癒やし癒やされているのだと思います。静かに心をなぐさめる癒やしとは違いますが、アイドルオタク双方が熱く燃焼するライブや直接触れ合える握手会は、互いに癒やされる時間じゃないかと思っています。


    ——舞菜の癒やしポイントは?

     あまりガツガツしていないところ。アイドルとしてはどうかと思いますが、えりぴよはそんな舞菜の奥ゆかしさに癒されているのかもしれません。劇中ではこれまたなぜか(笑)、えりぴよ以外は誰も舞菜に興味を示さないので、今のところ舞菜はえりぴよしか癒やせていませんね。ただ、ChamJamメンバー同士めちゃめちゃ仲がいいので、彼女たちも同じアイドルを志すもの同士、互いに癒やし癒やされ合っている関係ではないかと思います。

    ——舞菜に一番癒されているのはえりぴよに間違いないでしょうね。


     1話冒頭で出会った舞菜に魅了されたえりぴよは、オタクとなった現在では「舞菜がいるだけでいい、嫌われてそっぽを向かれてもいい。舞菜が生きているだけで幸せ」と言うほど、舞菜に癒やされていますね。

     それにしても1話の放送後の反響では、予想以上に「わかる」という声が多かったので驚きました。もっとえりぴよの言動を笑う人が多いと思っていたのですが、共感できるという反応がとても多くて。僕が思っていた以上に『推し武道』には、オタクの人たちに訴えかける何かがあるようです。

    ——それにしても、えりぴよと舞菜は不器用ですね。お互いに素直に気持ちを伝えればいいのにと、もどかしい思いになります。

     よくできたラブコメの王道パターンですよね。僕は最初からラブコメだと思って『推し武道』を演出していますから。ラブコメだから、えりぴよと舞菜の思いは延々とすれ違ったままなんです。

    ——監督自身が癒やしを感じるキャラクターは誰ですか?

     くまさは、観ていて「気持ちがいいな。男らしいな」と思ったりします。もしかしたら社会人としてはダメかもしれないけれど、本作においては理想のオタク前野智昭さんの演技でさらに説得力が増して、セリフを聞いているだけでも心地いいです。

     女の子キャラクターでは、基の妹の玲奈ちゃんがいいですね。彼女は、すごくドライで、えりぴよやくまさとはちょっと考え方が違う常識人なので、逆に安心できます。また、役者の市ノ瀬加那さんのお声にもChamJamメンバーたちとは趣きの違う素敵さを感じます。

    ——ChamJamコンサートシーンは「ライブアクション」で作られているんですね。

     プロのダンサーさんや本物のアイドル女の子7人に振り付けを覚えてもらい、そのダンスを数台のカメラで撮影したものを編集して、まずミュージッククリップを作成し、その実写映像を下敷きにして作画しています。モーションキャプチャを使った3DCGにするという選択肢もあったのですが、制作会社のエイトビットに本物のアイドルライブ関係の撮影や編集の経験のある生原さんという人材がいましたので、今回はCGでなく「実写を基にした作画でやろう!」と決めたんです。

     収録をお願いした7人の女の子は、ChamJamメンバーに背格好や髪形を合わせるだけでなく、ダンスがうまい設定のキャラクター役は本当にダンスがうまい方にお願いしました。収録しているうちに僕たちスタッフも「本物のChamJamがいる」という感覚に陥り、休憩時間に車座になっておしゃべりしているその姿はChamJamそのもののように感じられました。なにしろ普段の生活で7人の美少女をいっぺんに目の当たりにできるなんて経験はそうそうないですからね(笑)ダンスだけでなくそんな普段の佇まいの印象も、本作の描写に役立っていると思います。

    ——歌や踊りについて、監督から注文したことは?

     振り付けの先生には、原作で描かれているキャッチーなポーズは極力取り入れてほしいとお願いしました。またダンスシーンに定番のフォーメーションチェンジは、特別なシーン以外ではあえて無くしていただきました。前列、後列が重要な意味合いを持つエピソードがあるのですが、ダンスの中で頻繁に入れ替わるとその有り難みがなくなるからという理由なんです。

     ChamJam自己紹介ソングは、元から原作に書かれていた歌詞を完全な形にするという条件でオーディションをしました。1話の劇中歌「ずっとChamJam」ですね。作詞・作曲のヒザシさんは、東北出身の作曲家で、多くのアイドルに楽曲を提供されている方です。

    ——最後に、読者へメッセージをお願いします。


     臆面もなく言ってしまいますが、『推し武道』のテーマは「愛」なので(笑)。人が人を好きでいるということは、こんなにも美しく、微笑ましいものであると。その様を見て笑うもよし、羨ましがるもよし、胸を打たれるのもよし。いろんな楽しみ方をしていただければと思っています。他にもさまざまな要素を含んだ作品なので、観る方によって全然違った受け取られ方をしてもらって構いません。音響監督の明田川(仁)さんにも「ここはギャグなのか泣かせなのか、どっちなの?」と良く突っ込まれましたが、胸を張って「両方です!」と答えていました(笑)。理想は「爆笑しながらも知らぬ間に滂沱の涙を流している自分に気づく」そんな作品です。ぜひ、ギャグとエモの両方をお楽しみください。

    取材・文/草刈勤

    PROFILE
    山本裕介やまもとゆうすけ
    手がけた主な作品は『ヤマノススメ』監督、『ナイツ&マジック』監督ほか。 

    推しが武道館いってくれたら死ぬ』作品情報
    毎週木曜日深夜1時28分よりTBSほかで放送中

    アニメ公式サイト
    http://oshibudo.com/


    アニメ公式Twitter
    https://twitter.com/anime_oshibudo


    (C)平尾アウリ・徳間書店推し武道製作委員会



    (出典 news.nicovideo.jp)


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    1999年から4年間にわたり放送され、当時の子どもたちに大きな影響を与えたテレビアニメおジャ魔女どれみシリーズ。その20周年を記念して製作される『魔女見習いをさがして』(5月15日公開)で、森川葵松井玲奈百田夏菜子の3人がヒロインたちの声を担当することが発表された。

    【写真を見る】森川葵・松井玲奈・百田夏菜子、初共演の3人が演じるのは?

    本作はかつて「どれみ」を観て育った大人たちに贈る、新たな“魔法”の物語。進路に戸惑う大学生の長瀬ソラと、職場に馴染めず葛藤する会社員の吉月ミレ、そしてダメ彼氏に振り回されるフリーターの川谷レイカ。MAHO堂のモデルとなった洋館で運命的に出会った3人は、「どれみ」にゆかりのある地を巡る旅を通して、大人になって見失ってしまった大切なものを探していくことに…。

    賭ケグルイ」や「嘘八百」シリーズなど、話題作への出演が相次ぐ森川が演じるのは、周りの意見に流されがちで自分を表現することが得意ではない気弱な大学4年生、長瀬ソラ。またSKE48卒業後に女優として活躍し、昨年小説家デビューも果たした松井は、東京で一流貿易商社に勤めながら人間関係に悩む吉月ミレを演じる。

    そしてももいろクローバーZリーダーで、アイドルや女優、声優など多彩な活躍を見せる百田が演じるのは、絵画修復士になる夢のためにアルバイトをして進学費用を貯めるフリーターの川谷レイカ役。現在20代で、まさに“どれみ世代”の3人はこれが初共演。彼女たちが新たな“魔法”の物語をどのように彩ってくれるのか、大いに期待したい!

    コメント

    森川葵(長瀬ソラ役)

    「いままさにどれみちゃんたちの魔法にかけられたような気持ちです。幼少期にたくさんの勇気と元気をもらったおジャ魔女が帰ってくるだけでも嬉しかったのに、まさか自分がそこに参加できるとは思ってもなかったです。

    私が演じたソラは、自分に自信が持てなくて進路に悩んでしまっている女の子。けれど自分の芯はちゃんと持っているので、監督と丁寧に相談しながら声やキャラクターを作っていきました。収録は3人揃ってやれたので、ソラたちと同じように『おジャ魔女どれみ』好きの3人で仲を深めながら、リラックスをしてお芝居をしていくことができました。

    大人になっても”魔法”は途切れないし、ずっとどれみちゃんたちはみんなのそばにいてくれているんだと思える作品になっています。今回の私たちのように、同じ好きなものがあるとすぐに打ち解けられたりする経験はみなさんにもあると思います。そんな経験があれば、おジャ魔女どれみを知らなくても楽しんでもらえると思うので、ぜひご覧ください!」

    松井玲奈(吉月ミレ役)

    「『ヒロインの声優に決まったよ!』というお話をマネージャーさんから聞いた時は、すぐには理解できないくらいビックリしました。その前から映画の公開は知っていて、すごく楽しみにしていたので、そこに自分が登場人物として参加できるなんて、本当に夢みたいです。幼い頃、友達とどのキャラが好きかでケンカしたこともありましたが、仲直りの仕方を教えてくれたのもどれみちゃん達。たくさんの想いを教えてもらいました。

    私が演じたミレは帰国子女で、自分の気持ちはストレートに伝えるような女性。それゆえに人とぶつかってしまうことも多いですが、ソラとレイカと出会って少しずつ成長していきます。そんな人間らしいところが魅力的だなと思います。森川さんと百田さんと初めて一緒にリハーサルをした時に、それぞれがキャラクターにピタっとハマっていて、すごく素敵で、心地よく収録できました。

    この作品は子供の頃に『おジャ魔女』を見ていた方達が、大人になった“いま”抱えているであろうことをすごく丁寧に表してくれています。私自身もひとりのファンとして、作品から勇気と新しい“魔法”をもらいました。たくさんの愛情・夢・魔法が詰まっていますので、ぜひご覧ください」

    百田夏菜子(川谷レイカ役)

    「出演させていただき、夢のような気持ちです。まさか自分が幼いころに夢中になって見ていた『おジャ魔女どれみ』の作品に出られるとは思っていなかったです。大好きな作品に参加させていただくプレッシャーを感じていますが、こんな機会は二度とないので、精一杯頑張らせていただきました。

    私が演じたレイカはいつも明るくてまっすぐだけど、少しさみしい過去を持っている女の子です。ソラ・ミレと2人のお姉さんたちに甘えながらも、ぶつかって前に進んでいく様子に注目していただきたいです。森川さん、松井さんとは初共演なので、少し不安を抱えながら現場に行きましたが、映画の中で主人公たち3人が『どれみちゃん』で仲を深めていくように、私たちもどれみちゃんを通してすぐに仲良くなれました!

    目の前のことに一生懸命生きていて、つい大事なことを忘れてしまったりする瞬間があると思います。この作品を見ていただければ、どれみちゃんたちに教えてもらった当時の気持ちを思い出して、ちょっと希望が見えたり、キモチが少し軽くなると思います。優しく包み込んでくれるような作品になっているので、ぜひたくさんの方に見ていただきたいです」(Movie Walker・文/久保田 和馬)

    『魔女見習いをさがして』3人のヒロインを演じる声優が決定!


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     大好きなアイドルがいる。彼女は生きているだけでファンサ。だから人生を賭けて推します! 「推しが武道館いってくれたら死ぬ」は地下アイドルChamJamの市井舞菜と、彼女を命がけで推すドルオタえりぴよを描いた、情熱的でコミカルな物語。

    【7話の名場面を振り返る】

     7話でChamJam人気投票の結果がついに発表されます。えりぴよの生命を賭けた投票による舞菜の追い上げと、骨折による順位急落。空音の彼氏デマによる人気暴落、れおとくまさの特別な信頼関係、ゆめ莉と眞妃のお互いを尊重する思いなど、多様な思惑が入り交じり混戦状態。心が疲弊する人気投票の結果やいかに。

    ●横田文、迷走の日々

     えりぴよがガチ推し中の市井舞菜は、ずっと人気投票で最下位。握手会もほぼ人が来ない。ぶっちゃけえりぴよが騒ぎすぎて他のファンが近付けない…という理由もあるのですが、舞菜自身は人気上位か否かにはそこまで血眼ではありません。

     一方で執着激しいのが、ChamJamのロリ担当、横田文(あや)。ツインおさげで身長はミニマム。ChamJamの中では年齢はみんなとさほど変わらない18歳ですが、妹的立ち位置で奮闘中です。ステージ上ではキュートに振る舞いつつ、ふと気を抜くと跳ねっ返りで気の強いところがにじみ、でも素が優しいのでツンデレ気味。ぼくの推しです。

     ピンならメインヒロインはれる性格とビジュアルの子じゃないかと思うのですが、問題はChamJamというグループにおいての人気投票だということ。常にブービー賞の6位。どうしても上位になれないどころか、下位グループ脱出も難しい。

     CDの売上枚数によって人気投票が行われるのですが、文は焦りのあまり、自分で自分のCDを買って加算する、という悲し過ぎる行動も取っています。

     CDの枚数は他からでもあからさまに見えてしまうため、山の高さが減らない状態は地獄絵図。舞菜は最下位とはいえ、えりぴよが全部買って帰るのは誰しもが知っているので、実質山積みで残りがちなのは文。これは見ていて心臓が痛い。

     なぜ人気が出づらいのか。そこは文よりもオタクの方が冷静に分析し、真実を突いていました。

     オタクあーや妹キャラだからねー」「まあ確かにロリでセンターは珍しいかもとは思う…かな…」

     多人数アイドルユニットの場合、ロリ枠……身長が小さくて童顔で幼い様子が売りの子は、メインになりづらい。確かに小さな文がセンターになって、正統派アイドルのれおや空音が支えている様子は、なくはないけど想像が非常に難しい。適材適所というやつです。ってことはこのままでは永遠にセンターになれないのでは?

     プラスに捉えれば、妹担当として満遍なくChamJamファンに愛されている、とも取れます。満遍ないが故にみんなの一番になれない(2番目3番目になりがち)のは悲劇ではあるのだけども。

     オタクたちの声が、優しいが故に非情。「オレらは応援してるよ! ロリ枠はあーやだけだし」「ロリ枠貴重だからねー」。属性ありきの人気は、需要が頭打ちになりやすい。なにかプラスして伸びねば、と焦る彼女の気持ちは分からんでもない。でも「枠」って「プロフェッショナル」という意味でもあるんですよね。プロのロリ、大事。

     文の迷走が加速します。おさげスタイルを辞め、巻き髪、豹柄、濃いメークのセクシースタイルに。胸は控えめなので、谷間はサインペンで書きましたとさ。童顔故に何一つ似合っていない。

     このままステージに登壇。ChamJamメンバーファンドン引き。ざわつきの中、空気を読まない寺本優佳の「あやちん、イメチェン超スベってんなー!」が、救いになったようにも見えます。ちなみにすぐ怒る文と、思ったことを脊髄反射で口に出しがちな優佳、性格は真逆ですがお互い直球に生きているのがいいのか、「トムとジェリー」的に仲良しです。

     結局ロリキャラに戻り、人気投票は振るわないまま。結果は6位。いつも通り。ステージの上なのに表情筋が死亡中。ひでえ顔を見せてしまう彼女、これはChamJamだと他にいないノリ。面白いじゃん君。

     嫉妬心と野望が強く、勝ち負けにこだわり、怒りの感情は隠しきれずダダ漏れ。メンバーカラーの緑も望んだわけじゃないけど、回ってきたから仕方がなく受け入れ中。一方でロリ枠としてChamJamの中で役割をこなし、ぶりっ子を極めるべく技術を身に着け努力中。ChamJamにしては珍しく愚痴も平気でこぼすけど、妹キャラと素な感じが保護欲がくすぐられるのか、コアなファンがしっかり付いている。あーや、オレは好きだぞ。

     最悪な顔をさらしつつも、ちょっと懐かしさすら感じるキャピるんモードに戻れるのが横田文というアイドル。ロリ枠という「枠」にはめられるとしんどいかもしれないけど、需要があるならちゃんと応えるという姿勢たるやよし

     ChamJamメンバーは割といい子ぞろいで、みんな裏表なく誠実。性善説の塊みたいなアイドルグループですが、横田文はアイドルとして頑張りたいが故に、憤りが露骨に描かれているキャラです。メイド喫茶で「男のウワサがでてる空音の方が私より順位が良いなんて、いみわかんない!」と自分のファンに言ってしまう様子は、アイドルとしてはかなりアウト。これは空音のウワサを真に受けた故の、アイドルとしての正義の怒りでもあるのですが、幼さで少々ゆがんでいます。

     前回のえりぴよとのメイド喫茶でのやりとりと、今回の人気投票にかける激しい思いの描写で、「気の強いロリ枠・横田文」というビジュアルが強調されました。ちょっと捻じくれた性格に見える彼女ですが、激情にはちゃんと理由があります。それは原作のもう少し後で描かれているので、ぜひチェックしてみてほしいです。クセの強い子だからこそ、彼女の心の中の本当を知れば、きっと好きになっちゃうと思う。

    ●ガチ恋勢の悲しみ

     今回の人気投票でもっとも迷惑被害を受けて苦しんでいるのが松山空音。クールめなビジュアルとしっかりした性格で不動の2番人気だった彼女。しかし「男といるのを見た」という情報がネットで出回り、一気に人気が落ちてしまいました。デマだったのですが、いまだ誤解がとけていない。

     女性アイドルの男性のウワサは、ファンの不安感を煽る最大のファクター。事実かどうかも調べないで空音から離れていったファンは多いのですが、ぶっちゃけ本当かどうかよりも「男の影がちらつくだけでつらい」というファンの気持ちは止められない。もう犬にかまれたようなものだと思うしかない。ライブ会場で、彼女のメンバーカラーである青いペンライトの光は、すっかり減りました。

     誤解を解く、という行動を取る暇もなく、厳しいファンの視線と戦い続けている空音。7話で決着がつかず、もうしばらく地獄続き。

     真実は「ファンの基と、空音に似ている妹の玲奈が歩いていたのを目撃され、勘違いされていた」というもの。真相を知っているのはえりぴよ、くまさ、基、玲奈の4人だけ。

     じゃあ基が誤解を解いてくれれば!(もっとも1人のファンが大声で疑惑を晴らすべく叫んだ程度で、効果あるかどうかは分からないですが…)と思いたいところですが、空音ガチ恋勢の彼の考えはちょっと異なっていました。

     基「空音ちゃんは僕だけの空音ちゃんでいてくれる方がいいもんね」「みんな目撃情報がデマだとも知らずに…。僕が空音ちゃんを独占できる日も近いのでは!?」

     大分とんでもない思考ですが、恋は盲目。基はもともと同担拒否(推し被りの人が苦手で避けるタイプの人のこと)だったので、なおのこと空音の現状は渡りに船だったところもある様子。

     ChamJamドルオタ仲間のえりぴよとくまさですら、基のガチ恋思考に関しては理解はできても「相容れぬ」とつっぱねるほど。客観的に見ると痛々しいのですが、推しが自分の思い通りになればいいのに、という思考自体は現実にも意外とある気はします。例えば好きなバンドメジャーデビューするのが決まったとき「今までより距離が離れるのは寂しいからいやだ」という感じる状態と、思考は近いかも。絶対それは本人には言わないけれども、相手の人生を考えない願望って、浮かんだらもう口をつぐむしかない。

     かわいい空音を独り占めにして見ていたい、という基の欲望自体は、否定できません。そもそも基は自主的に手を出して、迷惑を掛けているわけでもない。彼は誠実なオタクです。だから後半、自分が考えていたことの過ちに気づいて、心をひどく痛めます。

     基「空音ちゃんが…あんな顔するなんて……僕が……、頑張らなかったからだ」

     ファンの側から見ていると「こうすればいいのに」「こうあってほしい」「こうであるべき」という願望は勝手にボロボロ出るものですが、一人の人間としてのアイドル・演者側の視点に立たないとそれが重荷であることに気付けない、というのはよくある話。特に空音はプロフェッショナルとしての意識が高く、常に人前では笑顔を絶やさなかったため、今回のような落ち込んだ顔を見せたことがなかったんでしょう。基が今までほとんど見なかった彼女の悲しみを見て、激しい後悔の念に襲われます。

     彼の「頑張らなかったからだ」にはさまざまな意味が含まれていそうです。CDを買うことかもしれない。誤解を解くべく何か声をあげることかもしれない。離れかけた空音ファンの気持ちを盛り上げるべくライブで応援することかもしれない。独り占めしようと思わないようブレーキを踏むことかもしれない。多分本人もまだ分からない、モヤモヤしたものかもしれない。

     もう取り返しがつかない。このときの痛みは、今後の基の、推しへの向き合い方に大きな影響を及ぼすことになります。

     一方空音の思いは、また別の回で描かれるはず。もうしばらく痛みは続くけれども、だからこそ彼女のアイドルとしての戦いは、非常に魅力的です。

    ●舞菜が思う人

     あんまり人気投票には焦りはないし、自分が上位になれるはずなんてないと自己評価も低めな市井舞菜。でも彼女も、少しでも順位があがれば、という願いはあります。

     理由は、えりぴよが喜んでくれるから。

     かなりねじれた状態ではあります。えりぴよが舞菜を推すためCDを買いまくる。舞菜の順位があがる。舞菜の順位があがってえりぴよが喜ぶ。えりぴよが喜ぶ姿を見て舞菜が喜ぶ。

     つまりえりぴよが起点なので、彼女との絆きずなが薄くなった瞬間何もかもが崩壊する、という非常に不安定な状態です。

     舞菜「えりぴよさんが会いに来てくれないと、会えないのに…」

     舞菜が甘えているわけではないです。彼女は彼女なりに頑張っているけれども、えりぴよはファンで自分はアイドル。この境界線を乗り越えた瞬間、ファンと推しの関係は壊れてしまう。どんなに一個人のえりぴよが好きでも、自分から会いには行けません。人気投票の時期はえりぴよがケガをしたりなんなりで、寂しさと不安ばかりが募っていたため、彼女がブルーになるのも致し方なし。

     しかも投票最終日、えりぴよは来ませんでした。川に流されたからなんだけども、そんなことは当然知らず、舞菜は沈むばかり。

     ライブには間に合わなかったえりぴよ、実は終演後に舞菜のCDを全部買っていきました。人気投票には票が入らないのに、なぜえりぴよはCDを買ったのか?

     えりぴよ「いいんです。舞菜ちゃんのためのお金、舞菜ちゃんのために使いたいですから」

     人気投票のために買うよりもはるかに大き過ぎる愛の表現。見返りがない分、えりぴよの思いがダイレクトに伝わってきます。もちろん投票時に買えたら良かったし、そのためにクレイジーなくらい働いてきたけれども、一番大事なのは「舞菜に愛を伝えたい」という究極の一点だけ。かつ、舞菜に自分の行動を伝えようともしない。

     スタッフの三崎さんは、舞菜にやたら甘いところがあるのですが、もしかしたら舞菜の出すぎない性格と、えりぴよの真摯(しんし)な思いを客観的に理解できているからこそ、なのかもしれません。こんな熱い愛、こっそり伝えたくもなるよ。

     駅まで追っかけていった舞菜が見たのは、ダンボールいっぱいに舞菜ジャケットのCDを入れて運んでいるえりぴよ。これには舞菜も目が潤む。「嬉しい。嬉しい。嬉しい…私は幸せだって…、次の握手のとき、一番に伝えよう」

     CDを売ること・買うことでしか伝わらない、もどかしい愛のやりとり。ファンアイドルの壁。でも思いなんて伝わらないことの方が多いもの。ちょっとでも思いが伝わる手段があるというだけで、十分過ぎるくらいお得だし、プライスレスかもしれない。本当に特異なつながりです。

     れおが1位で大喜びするくまさ。舞菜が7位で落ち込むえりぴよ。いつも通りでしたが、今回は空音の件もあってちょっと心中複雑。

     えりぴよ「わたしはさ、嬉しいことも悲しいことも全部、舞菜に伝えたいと思うけど…こういうとき舞菜にも、気持ちを伝えたい存在がいたりするのかなあ」

     くまさ「空音の件で、ちょっと考えましたか」「オタクは所詮オタクですからねー。僕はれおの幸せが一番ですけど」

     オタクオタク以上でも以下でもない。アイドルが力いっぱい元気を与え、オタクアイドルに応援を送る。この循環は、アイドルオタクが別の次元だからできる力の流れです。もしアイドルに友達や彼氏がいて、うれしいこと悲しいことを相談していたとしても、そこにオタクは介在できません。オタクが見られるのは、アイドルとして頑張っている一面だけです。

     こう書くと損しているようにも見えますが、実は友人や恋人や家族が見ることができない、一番輝いているアイドルとしての姿を見て、自分たちが応援する喜びを味わえるのは、ファンだけです。アイドルが生み出す究極のかわいい・かっこいいは、ファンに向けられたものだから、ファンにならないと感じることができない。それを、特にくまさとえりぴよは分かっているようです。だからこそ基は、その境界線に気付かされて苦悶(くもん)の真っ最中。

     えりぴよの言う「舞菜が気持ちを伝えたい存在」が、よもや自分だとは思うまい。人気投票発表中も「この間のこと、えりぴよさんにありがとうって、幸せですって、どう伝えよう…!?」と上の空。

     「幸せ」の気持ちを伝えたくて仕方ないながらも、アイドルだから言えないこともたくさんある。ファンだから踏み込めないこともたくさんある。「幸せ」と「超かわいい!」で満足するのが、アイドルファンの関係の行き着く先。それ以上は求められないのが、はかないけれども…でも「超可愛い」を見られることに勝るものなんて、ないんだよなあ。赤面舞菜の顔、しかと目に焼き付けろ。

    推しがメイド喫茶で働いていて、ライブじゃなくても会えるのうらやまし過ぎるんだが?(7話) (C) 平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会


    (出典 news.nicovideo.jp)


    <このニュースへのネットの反応>




     大好きなアイドルがいる。彼女は生きているだけでファンサ。だから人生を賭けて推します! 「推しが武道館いってくれたら死ぬ」は地下アイドルChamJamの市井舞菜と、彼女を命がけで推すドルオタえりぴよを描いた、情熱的でコミカルな物語。

    【画像:第5話振り返り】

     5話め、地獄の人気投票中間発表。アイドル一喜一憂、ファンメンタルすり減らす日々。数値化し順位付けすることの残酷さよ。まあでもそこがアイドルの面白さでもある。そんな中、不動の最下位・市井舞菜をなんとか上に押し上げたいと奔走するえりぴよ。周囲のオタクも、自分のアイドルを押し上げるため必死です。そんな中、アイドルたちの人気投票の捉え方はさまざまでした。

    アイドル人気投票・横田文編

     おそらく今回の人気投票についての執着が一番強いのは、普段下から2番目のブービー賞な横田文(あや)。通称あーや。気が強めのツンデレタイプで、身長147センチのミニマム妹タイプ。ぼくの推しです。

     彼女は自分で自分のCDを買って投票するくらい、何が何でも勝ちたいタイプ。っていうかそこまでしても伸びないのか……なんかもう悲しいよ。人気がないわけではなくコアな固定ファンはいるんですが、どうやら「みんなの1位」にはならないタイプらしい。舞菜も同じなんですが、好きなメンバーの2番手3番手になりがちなタイプ。「妹キャラ」というグループ内の配役キャラクターの悩みは、原作では別の回で描かれています。

     そんな彼女、普段はメイド喫茶バイトをしています。このあたりから見ても、自己承認欲求が強いのというよりは、かわいいのへの憧れが人一倍強いんでしょう。ちなみにロリキャラで通ってますが18歳で、舞菜や優佳より年上だったりします。

     彼女は割とズバズバものをいうタイプたまたままさとえりぴよが、自分の働くメイド喫茶に来たのを目撃してしまった文。2人がれおと舞菜推しなのを知っていて(トップオタですし)「れおと舞菜にチクっとくし…」「えりぴよさん最近舞菜に積んでないもんね、カフェに来るお金はあるのに」と冷酷な一言を放ちます。

     まああんまり悪意はないと思います。そういうのをポロッと言っちゃう子なんです。むしろえりぴよが舞菜を追い続けているのに、舞菜には塩対応しかされないことを知っていて同情するような子です。

     「塩対応」とは、ファンに対してサービスせず、そっけない態度をとること。「神対応」とはできる限りのファンサービスを考え、喜ばせようとすること。文は神対応の子です。えりぴよがとなりの文の列をちらっと見たとき、彼女が笑顔でオタクに接している様子が描かれています。

     素の部分はキツめな文。でもさらに素の部分はとてもいい子。塩対応され続けても舞菜を応援するえりぴよに、思わぬサービス。舞菜のメンバーカラーサーモンピンクに合わせて、鮭入りのパフェ。「ま…舞菜も中間発表3位になって喜んでたから、これからも応援してあげてよねっ」。ツンデレだ! ありがとうございます!

     良くも悪くも、公私ともども迷走激しい文らしい対応。そもそも鮭入りのパフェサービスなのかどうかよく分からないけれども、ここは「推し武道」ならではのツッコミのないノリなので、素直に「かわいいとこあるじゃん」と飲み込んでおこう。

     「わたしに一票ずつ入れてくれたら、ここに来たこと、黙っててあげる」というツンを再度差し挟むのも彼女らしい。彼女の感情的で、生々しい少女的な部分は、この話以降たっぷり描かれていきます。

    アイドル人気投票・市井舞菜編

     ChamJamの中だと、えりぴよが愛してやまない市井舞菜と、くまさが応援し続けている五十嵐れおは、人気投票をあまり歓迎していないタイプ。れおは4話で、全力で応援してくれているくまさに支えられつつ、1位を取ってセンターであり続けようと頑張っている最中です。

     一方舞菜は、順位は高いとうれしくはあるけど、それよりもえりぴよに会いたいということで頭がいっぱい。

     CDを買って人気投票上位にしてもらいたいわけじゃない。「わたしは、えりぴよさんが会いに来てくれるだけで嬉しいのに…」という心の言葉をえりぴよに伝えたい。言えたらいわゆる「釣り(ファンの心を捕まえること)」状態。神対応だったはず。

     ただ舞菜は、それがファンサービスではなくてあまりにも本心すぎるがゆえに言えない。多分えりぴよ以外には言えます。他のファンが玲奈しかいないけど。

     舞菜自身、ファンアイドルの距離感はある程度分かっている部分があります。自分の思いは「えりぴよさんに応援してもらいたい」から「えりぴよさんに会いたい」とより近い距離にシフトしかけている。でも友達にはなれないし、自分から会いに行くこともできない。ゆえに言葉に詰まってしまい、勘違いしがちなえりぴよとすれ違い続けてしまう。切ないシチュエーションですが、描写自体はライトアンジャッシュコントみたいなやりとりが続いています。

     しかし今回は人気投票がらみで、舞菜は特にナイーブ気味。順位はともかく、ケガをして今までのように応援に来てくれなくなったことに寂しさを覚えていたところに、追い打ちのようなうわさ話を聞いてしまう。

     「(えりぴよが)あーやに推し変したらしい」「ちょうどよかったじゃん、あーや今最下位だし」「やっぱほらいんじゃん。不人気メンしか好きになれないオタ」「美味しさ目当てねー」

     オタクのうわさ話は無責任だからな! このうわさ自体は、文のメイド喫茶に行ったというそれだけのところからの推測ですが、心を痛めていた舞菜にはクリティカルヒット

     舞菜「積んで(CDを買って)ほしいわけじゃなくて、来てほしいだけなんです。えりぴよさんが来てくれないと会えないから」

     順位もなにも関係なくなってきている。彼女は以前、えりぴよと一緒に撮ったチェキの失敗プリントを大切に持っています。さすがにもうアイドルからのファンへの感情を越えているようにも見えますが、かと言って何もできるわけではなく、待つことしかできない。

     舞菜の困惑は、次回に持ち越し……というかこの作品のテーマである、アイドルファンの距離問題として描かれ続けます。

    アイドル人気投票・水守ゆめ莉編

     おっとり静かな水守ゆめ莉は、人気投票上位になるのを避けているタイプの子です。正確には、彼女の大親友であり、前列で人気のある伯方眞妃を後ろから見ていたいから。

     お姉さんタイプの眞妃は今まで人気3位。ビジュアルのセクシーな華麗さもあって華々しく目立つタイプでした。ゆめ莉は後列から彼女を見て憧れ、追いかけていたいと感じていた子。自分が眞妃の前に立つなんて考えもしませんでした。だからこそ、今回の人気投票での順位の上下を見て、心中非常に複雑です。

     ゆめ莉が3位になって、眞妃が5位になる、という大逆転な中間発表。これにはゆめ莉驚愕、顔面蒼白。つまりゆめ莉が前列で、眞妃が後列になってしまう。憧れの人との逆転はうれしいとは言いづらい。

     文のようにガツガツ上位を狙いたがる子もいれば、舞菜やゆめ莉のように「誰かとの関係」の方が重要で順位はさほど気にしていない子もいる、というのが5話のChamJam群像劇の巧みなところ。ただ、上位になることは決して悪いことではない。ゆめ莉が初めてそれに気付かされる様子が、アニメでは非常にドラマティックに描写されました。

     今回のMVPキャラ、ゆめ莉のオタクくん。熱心にゆめ莉を応援し続け、前列に彼女が出てきたとき、彼は感極まって泣いてしまいます。序盤握手会に来るシーンオリジナルで追加され、彼の愛情が深く描かれているだけに、つられて泣きそうになる。いいファンがついたね。

     今までゆめ莉は、眞妃の背中しか見ていなかったのかもしれない。けれど今回はじめて前列に立ったことで、美しいペンライトの波に目が行き、自分を見てくれるファンの感情を直接感じた。ゆめ莉はここでアイドルとして、大きな成長を遂げます。

     舞菜しか見ていなかったえりぴよが、前列に来たゆめ莉を見て彼女のダンス技術の高さに気付かされるシーンが興味深い。本当はChamJamで一番うまいんだけれども、前列じゃないと発見されなかった、というのはあまりにももったいない。前列と後列の差、3位までとそれ以下の差、あまりにも大きい。

    アイドル人気投票・伯方眞妃莉編

     ゆめ莉のCDを眞妃が大量買いしていたという事実が発覚するのが後半。メンバーのCDを買って順位を変えるのはありなのか!? と疑問もわきますが、文が自分のCD買ってるんだからいいんです。文……。

     眞妃はみんなにゆめ莉のすごさを見てもらいたいというスタンス。仲のいいゆめ莉がいつも後列にいて、彼女のダンス技術の高さを認めてもらえないことが納得できなかったようです。そういう意味では今回、えりぴよがすぐさまゆめ莉の実力に気付かされているので、大成功なんでしょう。

     ゆめ莉と眞妃はともに頑張るアイドルの仲間であり、親友であり、お互い尊敬している部分がある存在。双方とも、相手が上位で前列になってほしい、と願っていた。まるで賢者の贈り物。

     眞妃は自分語りはあまりしないプロフェッショナルタイプです。今回バレてから、もうCDは買わないこと、ゆめ莉自身でファンの人の為に頑張ってほしいことを伝えます。

     ただ、ゆめ莉と2人でいるときは、自分の気持ちを隠しません。

     眞妃「投票はしたんだけどさ、握手券がこんなにたまっちゃって。…握手してもらえるかな?」

     ゆめ莉「…うん、いつも応援してくれてありがとうございます

     このやりとりは、アイドルファンの距離を描いた今作でも非常に特殊。アイドル同士でありつつ、お互いのファンだから一緒に横に並べるし、手もつなぐことができるし、自分から会いにもいける。舞菜とえりぴよが絶対手に入れられない関係です。

     大量の握手券を手にしながら、「何秒分あるかな」「何秒分…だろうね?」と手をつないで笑顔で歩く姿は、あまりにも美しくて、永遠に続きそうにすら感じる。事実、仮にアイドルを双方が続けようが辞めようが、いくつ年をとろうが、一緒に歩める距離の2人はどこまでも公私ともども手を取って歩き続けられるはずです。

    番外編・玲奈の場合

     じゃあえりぴよと舞菜の関係は損なのかというと、そうでもない。アイドルとして輝いている姿をオタクとして見てエネルギーをもらえる幸福は、えりぴよやくまさの姿を見れば十分分かります。これはこれで特別。

     今回アイドルファンの関係に魅入られた少女が1人描かれていました。

     基の妹の玲奈、舞菜のことが好きになって、ドルオタでもなんでもなかったのに、今は1人でライブに来てCD3枚買うほどになりました。大進歩。

     玲奈の描写は、インフレするえりぴよやくまさの行動と異なって、ある種一般的な目線に引き戻してくれる貴重な存在。CD3枚って学生には結構な負担だからね。頑張ったんだろうね。

     残りの松山空音と寺本優佳の人気投票へのスタンスは、次回以降。大きく荒れます。

    今回出番が多かった横田文、通称あーや(5話) (C) 平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会


    (出典 news.nicovideo.jp)


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